平成10年、不況時代到来

不況の中、知名度向上で存在感を示す。

国内4位の山一証券がその101年の歴史に幕を閉じ、続いて10月長銀(日本長期信用銀行)が事実上破綻する。

一方、当社では東京ショールームの端正さ、美しさが注目を浴び、NHKプロデューサーのパーティー会場としてもお貸ししたことがある。

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様変わりするファッション界の現状

「繊維」というものが中国のものとなっていく。低価格な商品が中国からどんどん入ってきて日本のマーケットを席巻してきた。このため、我が国の繊維産業を含むファッションが大きく変化していく。ヨーロッパブランドの対応は早く、目抜き通りの御堂筋一階に自社店舗を移し集約化を図った。

そこで、当社は各自独立採算で成果主義を取り入れ、独自の特徴ある生き方に徹することにした。

更に、一歩進め成果主義の賃金制度導入。

日本の場合、一度失敗したらそれまで、という減点主義。ミスをしないことが大事で成果は二の次、ミスの数で評価が決まる。アメリカの経営は成果の数で評価する加点主義、失敗を経験として生かす。チャレンジの機会を何度でも与える。当社でもすでに加点主義を導入しており、さらに進んで成果主義の賃金制度を導入する。分社主義の政策も同時進行した。

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「Small is Best」の精神でやり抜く

今は小さくても星のように光り輝きたい。

これからの企業は、時代のニーズに応じるための「家業的ベンチャー企業」こそがますます必要になってくる。

文化の成熟とともに、消費者のニーズは多様化し、変化のスピードも速く、ファッションの企画、生産、販売に携わるものとして、個性的、創造的才能こそが大切であると確信している。

分社化した会社は互いに「兄弟関係」（親子関係ではない）として、競い合いながら経営の原点を見つめながら、「進化」と「発展」を目指す企業であり続ける努力を重ねたいと願う。